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2016年10月 8日 (土)

カセットテープ

レコードやカセットテープが巷で静かなブームになってる、、という話だ。 おじさん世代が懐かしがってるだけではなく、若い世代にも広がってるらしい。

私はリアルにレコード~カセット~CDの時代を駆け抜けた人間だ。(笑) レコードやカセットで音楽を聴くのは、「ノイズとの戦い」だったよなぁ。。

レコードは針を下す瞬間や、ホコリやキズで針に衝撃が加わると「プチ」「パチパチ・・」って音が入る。さらに針が溝を滑るので、高音域に「シャー」とヒス・ノイズが乗り、高音がノイズに埋もれてしまう。 そこで、高音域のゲインを上げて盤に記録しておき、再生時にこのRIAA編差を元に戻してやる(RIAA編差イコライザAMPを通す)ことで、高音域のSNを改善していた。 

カセットも磁気テープが磁気ヘッド上を走行するため、やはり「シャー」というヒス・ノイズが発生した。また、磁気特性がそのまま音の特性に影響するため、ノーマル/メタル/クロムとか磁気材料に合わせた再生ポジションというのが存在した。 他にもNR(NoiseReduction)に何種類かあって、dolby NR とかは人気だったな。

レコードもカセットも、ノイズを少なくして劣化を減らし 「いい音」を届けよう、いい音を聴きたい、、と、作る側も聴く側も非常に苦労した時代だと思う。

それに対して、、、CD~MP3/AACの今の時代。 再生系のメカがないのでSNは比較にならない。デジタルマスターからデジタル編集、そのままデジタル化/デジタル圧縮なので、劣化もない。 昔に比べて最高の音を届けられるハズ。。。。

ところが・・・・ テキトーにシンセの音源をミックスして吐き出したものにボーカル合成でそこそこのモノができてしまうため、いい音、生の音を届けよう! という努力をしなくなってしまった。 録音スタジオなんかただの機材置き場になり下がった。 結果、聴きやすいけど物足りない・・・ スカスカな音楽ばかりの世の中になってしまった。

1000円のイヤフォンで聴いても100万円のオーディオで聴いてもあんまり変わらない程度の音しか入ってない音楽ばっかり流通してるのなら、みんな高級オーディオなんかに投資しなくなるよね。

最近、ハイレゾは音がいい! とか言ってるじゃん? 違うと思うよ。 ハイレゾを意識して、いい音を届ける努力をしたから、結果「いい音」になってるのであって、そういう努力をちゃんとした音は、従来のCDで聴いたって「いい音」なんだと思うんだよね。 ハイレゾである前に「いい音を届ける努力」のほうが重要だ。

テクノロジーの進化が、人間の感性を鈍化、堕落させてしまった。。。

昔のアナログレコードやカセットの音に魅力を感じてる人ってのは、そういう失われた鋭い感性を持つ(または気が付いてしまった)人達、、、なのかもしれないな。

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